経済産業省・資源エネルギー庁が実施している省エネコミュニケーション・ランキング制度についてご紹介。制度の内容から、2023年度に高評価を受けた会社を見てみましょう。

更新日

2024年3月4日

省エネコミュニケーション・ランキング制度とは？

まずは省エネコミュニケーション・ランキング制度の内容、評価方法についてご紹介します。

省エネ情報が充実している電力・ガス会社が一目でわかる制度

照明器具の蛍光灯をLED電球にしたり、使っていない家電製品の電源プラグをコンセントから抜いたり、なるべく強火で調理するのを控えたり……。エネルギーを無駄なく使うためには小さな努力が大事ですが、面倒になったり、省エネ効果が出ているか不安に感じることもありますよね。

挫折を防ぐために役立てたいのが、電力・ガス会社の提供する情報。毎月の電気・ガス使用量をグラフで見えるようにする会員向けのWebページや、電気・ガスを使いすぎた際スマホに通知がくるなど各社さまざまな情報提供を行っています。ただし提供している情報・サービスの充実度は各社大きく異なる点は注意が必要です。

そこで比較の基準として役立つのが2021年度より実施されている省エネコミュニケーション・ランキング制度。経済産業省・資源エネルギー庁が電力会社とガス会社（都市ガス・LPガス）を対象に、省エネに関する情報・サービスの提供状況を調査し、ランキング形式で評価・公表する制度です。省エネに役立つ情報を提供している電力・ガス会社が一目でわかるメリットがあります。省エネ活動を効率よく、楽しく続けたいという方は、電力・ガス会社を選ぶ際の判断材料にするとよいでしょう。

省エネコミュニケーション・ランキング制度の配点方法

省エネコミュニケーション・ランキング制度の配点方法は、電力・ガス会社による省エネに役立つ情報やサービス提供の充実度を、「提供内容」と「提供方法」の観点から採点しています。

「提供内容」の観点では、「過去一年間の月別消費量及び料金」や、「機器の使用方法の工夫による削減量及び削減額」などの基礎点の評価に加えて、「時間毎にきめ細やかにエネルギー消費量を見える化した情報」、「供給する電気の電源構成に関する情報」、「一般消費者が行う電気の需要の最適化に資する情報」などが加点対象になります。

また「提供方法」の観点では、「提供内容」の基礎点で示された情報提供の有無などを基礎点とし、そこに「省エネ意識の高まるタイミングでのプッシュ型の情報提供」や「提供する情報の閲覧率を高める工夫」などが加点されていく仕組みです。

最終的な得点率を基に、星の数を用いて5段階で評価されます。

評価基準・配点については、2024年度以降も適宜見直される予定です。

出典:省エネコミュニケーション・ランキング制度｜事業者向け省エネ関連情報｜省エネポータルサイト

【2023年度】省エネコミュニケーション・ランキング制度選出の電力・ガス会社

省エネコミュニケーション・ランキング制度で高評価を受けた電力会社をご紹介します。エネチェンジから申し込める電力会社も選ばれているので、チェックしてみてくださいね。

電力・ガス会社の結果一覧

次の表は、2023年度の省エネコミュニケーション・ランキング制度の評価結果を一覧にしたものです。電力会社は89事業者、ガス会社は都市ガス76者、LPガス11者が対象でした。

評価	事業者名
★★★★★	株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ、株式会社イーネットワークシステムズ、auエネルギー＆ライフ株式会社、SBパワー株式会社、エバーグリーン・マーケティング株式会社、エバーグリーン・リテイリング株式会社、大阪瓦斯株式会社、沖縄電力株式会社、関西電力株式会社、九州電力株式会社、京葉瓦斯株式会社、西部ガス株式会社、ジェイコムグループ各社※、四国電力株式会社、静岡ガス＆パワー株式会社、湘南電力株式会社、シン・エナジー株式会社、中国電力株式会社、中部電力ミライズ株式会社、東京瓦斯株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、東邦ガス株式会社、東北電力株式会社、北海道ガス株式会社、北海道電力株式会社、北陸電力株式会社、ミツウロコグリーンエネルギー株式会社、楽天エナジー株式会社、株式会社Looop、その他1者
★★★★	NTTアノードエナジー株式会社、株式会社UPDATER、その他1者
★★★	ENEOS株式会社、Q.ENESTでんき株式会社、TERA Energy株式会社、サーラeエナジー株式会社、日本瓦斯株式会社、株式会社リミックスポイント、その他7者
★★	アストマックス・エネルギー株式会社、大和ハウス工業株式会社、その他20者
★	11者
ランク外	株式会社グランデータ、その他9者

※大分ケーブルテレコム株式会社、株式会社ケーブルネット下関、株式会社ジェイコムウエスト、株式会社ジェイコム九州、株式会社ジェイコム埼玉・東日本、株式会社ジェイコム札幌、株式会社ジェイコム湘南・神奈川、株式会社ジェイコム千葉、株式会社ジェイコム東京、土浦ケーブルテレビ株式会社

評価	事業者名
★★★★★	大阪瓦斯株式会社、関西電力株式会社、京葉瓦斯株式会社、西部ガス株式会社、西部ガス熊本株式会社、西部ガス佐世保株式会社、西部ガス長崎株式会社、サーラエナジー株式会社、静岡ガス株式会社、中部電力ミライズ株式会社、東京瓦斯株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、東邦ガス株式会社、北海道ガス株式会社
★★★★	岡山ガス株式会社、帯広ガス株式会社、東部瓦斯株式会社、広島ガス株式会社、その他2者
★★★	京和ガス株式会社、御殿場ガス株式会社、佐渡ガス株式会社、島田ガス株式会社、仙台市ガス局、日本瓦斯株式会社、北陸瓦斯株式会社、吉田ガス株式会社、その他7者
★★	信州ガス株式会社、その他13者
★	17者
ランク外	10者

評価	事業者名
★★★★★	サーラエナジー株式会社
★★★★	0者
★★★	株式会社コバプロ、静岡ガスエネルギー株式会社、日本瓦斯株式会社
★★	ENEOSグローブエナジー株式会社、その他4者
★	1者
ランク外	1者

出典:省エネコミュニケーション・ランキング制度｜事業者向け省エネ関連情報｜省エネポータルサイト

この中で電力会社は89事業者のうち、30者が最も評価の高い星5を獲得しました。次に高評価を獲得したエネチェンジからも申し込める電力会社をご紹介します。

【星5の電力会社】ミツウロコグリーンエネルギー（ミツウロコでんき）

電気料金プランには「従量電灯A/B/C」や「シングル応援プラン」などがあります。ミツウロコでんきのマイページでは、使用電力量などをグラフでチェックできます。月別でチェックできるので、「節電対策の効果がどれくらい出ているか」などの気づきを得られますよ。さらに、メールで月の使用電力量や電気代をお知らせしてくれるのも魅力。

【星5の電力会社】大阪ガス（大阪ガスの電気）

電気料金プランには「ベースプランA」や「スタイルプランP」などがあります。大阪ガスは、使用電力量が確認できるマイページやスマホ用アプリを提供しています。さらにLINEとアカウント連携すると使用電力量などの情報が届くようになるのも◎

省エネコミュニケーション・ランキング制度は、電力・ガス会社を選ぶ際に役立ちます

省エネコミュニケーション・ランキング制度は、省エネに役立つ情報・サービスが充実している電力・ガス会社を選ぶ際の参考になる制度です。省エネ活動を積極的に行なっている方は、参考にしてみてはいかがでしょう。